透析後や透析の翌日、だるさや疲れを感じますか?
だるさや疲れなどの倦怠感が強いと、
体も動かないし、精神的にもやる気がおきません。
透析後の疲労は、時間が経つとだんだん回復してきますけど、
やっと倦怠感が取れた頃には、また次の透析です。
透析を始める前から血圧が低めだったり、除水量が多かったりすると、
どうしても辛い透析になってしまいます。
普段から、なるべく除水量を多くしないようにしたり、
血圧が低めのときは、除水を少し残すようにするといいかもしれません。
目次
倦怠感とはどういう状態?
「倦怠感」とは、身体や精神的に「だるい」「疲れた」「疲れやすい」と感じられる状態です。
だるいとは?
「だるい」とは、普段なら難なくできることがおっくうになり、いつもの生活が送りづらくなるような感覚のことをいいます。
・朝起きるのがつらい
・食欲がない
・体が重い
・やる気がでない
・仕事を頑張りたくても集中力が続かない
などです。
透析後の倦怠感
透析後あまりにも倦怠感が強い状態が続くと、
日常生活にも影響してきます。
改善できる点がないか、探ってみるのも一つの方法ですね。
①除水量は多くありませんか?
除水量が多いと、
・透析中も血圧が低くなりやすかったり、
・足がつったり、
・透析が終わってからも身体に倦怠感が残ります。
どうしても透析間の体重が増えてしまうという方は、普段の生活を見直してみましょう。
透析間の体重が増えすぎる原因チェックリスト
□飲みものを飲み過ぎ
□氷の食べ過ぎ
□塩分の摂り過ぎ
□外食が多い
□水分が多く含まれる食品や、水分量が多い調理法の食事を摂っている
□全体的に食べる量が多い
□自宅で全く体重をはからない
②ドライウェイトがあっていなくて引き過ぎていませんか?
ドライウエイトを下げすぎると、
・血圧が低くなる
・透析後の体調不良
・足のつり
・声がかすれる(声のかすれは引き過ぎのサイン)などの症状がでます。
心当たりがある場合は、ドライウェイトを見直す必要がありそうです。
引きすぎは、脱水状態と同じですから、体にはあまりいい状態ではありません。
食欲がありよく食べている時は、太っている可能性があるので、
ドライウェイトを上げましょう。
③かぜや痛みなどの体調不良はありませんか?
かぜをひいていたり、体調が悪い時や手術後などは、
体力が落ちていることもあり、
どうしても、つらい透析になってしまいます。
痛みがあるときは、透析中に痛みが増幅するようです。
体調が悪いときは、出来るだけ体を休めたり、栄養があるものを摂って
体力を回復するようにしてください。
透析中ひどくつらいときは、除水を少し残すなどしたらいかがでしょう。
④原因不明の倦怠感もある
原因が分からないけど、倦怠感があるということもあります。
でも、その状態がずっと続くわけではありません。
長い透析人生には、調子がいい時も、悪い時もあります。
あまり悲観しないで、気がまぎれることを探しましょう。
肉体的倦怠感と精神的倦怠感
倦怠感には精神的なものと肉体的なものがある
透析後や透析翌日身体が重く、動きにくい感じがする時があります。
透析の疲れが残っているのかもしれませんが、精神的なものも関係するように思います。
肉体的 疲労 | ・疲労感(つかれた感じ) ・だるい ・体が重い |
---|---|
精神的 疲労 | ・やる気がでない ・集中力がない |
透析後の倦怠感は、精神状態も大きく左右する
何かやりたい事があるときや、やらなければいけない事がある時は、
倦怠感を感じにくく、
何もすることがない時は、倦怠感が強いように感じます。
何でもいいので、趣味や楽しみを見つけることで、
透析後のだるさ解消につながることもあります。
日頃から疲れをためないようにする
疲れて疲労がたまっている状態では、健常者も倦怠感を感じます。
透析患者も出来るだけ疲労をためないようにしましょう。
一般的な疲労回復法をあげてみました。
休養 | 体を休めることは一番重要なポイント 透析や仕事で疲れた身体と心をいたわりましょう |
---|---|
睡眠 | 疲労回復に一番効果があると言われているのが十分な睡眠 睡眠中には日中使われている脳細胞が休まり疲労回復が図られる |
お風呂 | ・入浴は体を休めるリズムを作ることができる ・ぬるめの入浴は、副交感神経が優位になるため就寝前のリラックスに効果的 |
香り | 香りはリラックスを促してくれる 生活の中にも簡単に取り入れることができる 入浴時に好みのアロマオイルを湯船に数滴落とすだけでも癒しの効果を期待できる アロマオイルを敵染み込ませたティッシュを枕元に置くと、リラックスした気分で眠りにつける |
食事 | ・バランスの良い食事を意識すると疲労回復に欠かせないビタミンやミネラルなどの消化吸収を改善させることが期待できる ・規則正しい時間に食事をとることで栄養補給もでき生活リズムを作ることができる |
自然 | ・森や山の中を歩くことでリフレッシュリラックスすることができる ・森林浴で眠気やだるさなど身体的症状の改善やストレスからくるマイナスな自覚症状を下げられることが分かっている |
呼吸 | ・腹式呼吸を行うと、副交感神経が優位になるため「リラックス効果」が期待できる ・自律神経が整い、心身の疲れをほぐれてストレスの軽減につながる |
音楽を聴く | ・アップテンポの曲を聴くと気持ちが上向きになる ・音楽を聴くと免疫力がアップする (音楽を聴くとNK細胞の量が増え細胞の活性化率も上がったという研究結果がある) |
瞑想 | ・不安感、痛み、うつ病、ストレス不眠症、慢性疾患(心臓病など)に効くとの研究結果あり |
ストレッチ・ヨガ | ・縮んでしまった筋肉をゆっくり伸ばすことで血流を高めてくれる ・ゆったりとした呼吸で行うことが効果的 |
自分にあった疲労回復法を見つけて試してみてください。
「しんどい」「きつい」は方言だった!
全身の倦怠感を表現する「だるい」は、おもに関東地方で用いられる共通語(東京弁)とされています。
倦怠感を表す表現には様々な言い回しがありますが、地域によってぞれぞれの表現方法があるようです。
体調が悪いとき、地元の言葉で何と言う?
・「えらい」→37.8%
・「しんどい」→25.7%
・「だるい」→11.9%
・「こわい」→8.2%
・「きつい」→6.7%
・「つらい」→2.9%
・「せこい」「たいそい」→0.9%
・「せつない」→0.4%
都道府県別「疲れた」の言い回し
「えらい」 | 中国地方・香川・甲信・東海・福井・滋賀 |
---|---|
「しんどい」 | 滋賀を除く関西、香川を除く四国、新潟 |
「きつい」 | 九州 |
「だるい」 | 群馬 |
「こわい」 | 北海道・南東北・茨木・栃木 |
アンケートの結果によると、
北海道から北関東にかけては「こわい」、
首都圏はバラバラ、
甲信・東海は「えらい」が優勢、
関西と四国の西半分は「しんどい」が多数派、
九州は「きつい」が過半数だった。
≫えらい、しんどい、こわい、きつい――〈だるさ〉のお国ことば
旅行透析をする際、体調が悪いときに、
「せこいです」「せつないです」と訴えても、通じないかもしれませんね。
私は、「きつい」は標準語だと思っていました。
まとめ
どうしても透析後の倦怠感は避けられないものがあります。
除水量が多くなりすぎないことを気をつけながら、
少しでも、楽な透析ができるといいですね。
普段の生活のなかでは、出来るだけ疲れをためないようにすること
疲れがたまったら、出来る対策をすることを心掛けてみてはいかがでしょうか?