コロナ感染が急拡大しています。
2021年4月22日現在の透析患者における感染者数は、
日本透析医学会の集計によると、
全国で、1,498名(死亡者219名)となっています。
コロナワクチンを接種するか、接種しないか迷うところです。
ワクチンには、一定の効果が認められている一方で、
副反応の心配と、
遺伝子を使った未知のワクチンであるため、
長期的にみて、身体の中でどんな作用を及ぼすのかが
分かっていません。
ワクチンを打つか、打たないか
迷っている方も多いのではないかと思います。
日本透析医学会のサイトにある
”透析患者における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の
ワクチン接種に関するQ&Aについて”より、
質問を抜粋してみました。
透析患者のコロナワクチン接種についてのQ&A
ワクチンの効果はどのくらいですか?
・ワクチンの臨床試験では、COVID-19 の発症を 95%抑えることが分かっています。
・イスラエルの実際にワクチンを使った効果について検討した報告によれば、
1 回目接種後に症状発症が 57%、重症化が 62%減少、
2 回目接種後には、症状発症を 94%、重症化を 92%減少させました。この効果は、年代や性別、高血圧や糖尿病などの合併症によらず、
発症の予防効果が高いことが報告されています。
透析患者を対象とした臨床試験は行われていませんが、
高齢者や糖尿病の患者でも効果が高いことから、
透析患者にも有効であると考えています。ワクチンの副反応について教えてください。
副反応とは、ワクチンを接種した時に期待される免疫反応以外の症状です。
ワクチン接種後の副反応は、
・接種当日から2 日目までに発現することが多く、
・1 回目接種時よりも 2 回目接種時が多く、
・56 歳以上の方より 55 歳以下の方で高い傾向にあります。
・アナフィラキシーとも呼ばれる急性アレルギー反応の頻度は 0.025%程度ワクチン接種をしてはいけない人について教えて下さい。
以下の 4 項目に該当する方は、ワクチン接種をしてはいけないことになっています。
① 明らかな発熱を呈している者
② 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
③ 本剤の成分に対し重度の過敏症の既往歴のある者(PEG過敏症)※1
④ 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者<※1>PEG(ポリエチレングリコール)
ポリエチレングリコールは薬剤や化粧品などに広く使用されています。
このワクチンのアナフィラキシーが女性に多いことから、
皮膚から化粧品に含まれるポリエチレングリコールが体に入ることにより、
免疫が働き、アレルギー反応を起こす体質になってしまうことが原因となる可能性が考えられています。透析患者は接種が可能でしょうか?
また、接種は行ったほうが良いでしょうか?透析患者に限定した臨床試験は行われていないため、
接種後の副反応に十分に注意して接種する必要があります。
しかし、透析患者は重症化しやすく致死率が高いことから、
早期のワクチン接種が推奨されます。ワクチン接種後に痛みや発熱があった場合、自宅でどの様に対処すればよいでしょうか?
また、そのような場合は自身の通う透析施設に連絡をした方が良いですか?ワクチンによる発熱などの副反応は接種後 2 日以内に起こることが多く、
その際には解熱鎮痛剤を内服するなどの対症療法を行います。また、発熱などの症状が出た場合には、
自身の通う透析施設に連絡をするようにしてください。また、ワクチンによる発熱以外に、
頭痛や倦怠感、筋肉痛や関節痛などは起こりますが、
咳や咽頭痛、呼吸困難、味覚障害・嗅覚障害などを伴うことは稀です。
ワクチンでは起こりにくい症状がある場合などは、
COVID-19 に感染した可能性がありますので、
担当医師の判断で、抗原検査や PCR検査を行い、
隔離透析の対象となる可能性があります。<引用>
透析患者におけるコロナウイルスワクチン接種に関するQ&Aについて「新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの効果と副反応
~透析患者や医療従事者へのワクチン接種に関する Q & A を含めて~」
視聴 URL: 全編 (約 50 分)
→ https://youtu.be/MMdCtvdi-5c
前編 「ワクチンの効果と副反応」 (約 18 分)
→ https://youtu.be/XNN33zEfCq4
後編 「ワクチン接種に関する Q & A」 (約 31 分)
→ https://youtu.be/Ks58ddmIIK8
透析患者のワクチン接種で考えられること
透析患者の状態や体調も人それぞれ
一口に透析患者といっても、
健常者並みに元気な人もいれば、
透析年数が長くて、いろいろな合併症がでて
身体が弱っている人もいます。
透析患者の体調や体質は個々で異なります。
海外の研究では、
あまりにも身体が弱っている人がワクチン接種をすると、
強い副反応の連鎖で、かえって体調を悪くするとの
研究結果もあるようです。
また アレルギーがある人は、
ワクチン接種に慎重になるでしょう。
どの程度の副反応が出るかは、
実際にしてみないと分かりません。
私の通院する施設では、幸いなことに
重篤な副反応が出た人はいなかったようです。
1週間ほど高熱が続いてきつかったとか
帯状疱疹(ヘルペス)が出た
とかいう話は聞きました。
透析患者は利き腕に接種することになる
接種後の腕の痛みは、殆どの人が経験しているようです。
数日で収まるようではあるのですが、
軽い痛みから、日常生活に支障をきたすほどの痛みまで、
人それぞれのようです。
透析患者は、シャントがある方の腕には打てないので、
どうしても利き腕に打つことになります。
車通院の際、車の運転に支障をきたす可能性も考えなければいけないし、
一人暮らしの場合は、
食事の支度や、着替えなど
少し不自由さが考えられます。
そこらへんのことも考慮する必要があります。
副反応が出た場合のことを考えて、
すぐに食べられるものを用意しておくなどの
準備をしてから、接種したほうがいいかもしれません。
コロナワクチンについてのまとめ(2021/4/24現在)
コロナワクチンに関しては、まだ分かっていないことも多く、
効果があるとされる一方で、不安要素もあります。
現段階で分かっていることをまとめてみました。
インフルエンザワクチンとコロナワクチンの違い
インフルエンザワクチンとコロナ遺伝子ワクチンは、全く別ものです。
インフルエンザワクチン | 実際のウイルスを増やし感染しないように薬品で処理して製造 |
コロナワクチン (メッセンジャーRNA) (mRNA) |
・遺伝子を使ったワクチン(RNA) ・コロナウイルスのトゲトゲ部分を再現する遺伝子の設計図を、脂質微粒子にくるんで投与するもの |
コロナワクチン (ウイルスベクターワクチン) |
・遺伝子を使ったワクチン(DNA) ・自己複製能力と増殖力を失わせた「運び屋」のウイルスに新型コロナウイルスの遺伝子の一部を組み込み、それを投与する |
賛否の主な意見
賛成意見 | ・コロナにかかりにくくなるので打つべき ・コロナウイスを収束させるためにコロナワクチンは必要 |
否定意見 | コロナワクチンは、遺伝子ワクチン(未知のワクチン)であり 打ってすぐに出る副反応の問題と、 数年経ってから身体にどんな影響があるのか分かっていない |
コロナワクチン接種後の懸念されるところ
・mRNAワクチンの原材料に使われるPEG(ポリエチレングリコール)が
アレルギー反応を起こすことがある(死亡、血小板減少症、アナフィラキシーショック)
・ワクチン接種後の副反応が心配
(腕の痛み、発熱、筋肉痛、だるさ、頭痛など)
・ワクチン接種後死亡例がある
・ワクチン接種後の再感染が報告されている
まとめ
健康な人でも、かなり高い確率で
発熱やだるさなどの、つらい副反応がでているようです。
殆どが、2~3日で落ち着くみたいなんですが、
体力のない透析患者にとって、
発熱やだるさの症状は、
体に負担がかかるのではないかという不安があります。
私自身は、薬に対するアレルギーがあるのと、
自己免疫疾患があるので、
打っていませんが、
打たないという選択をしたのは、
圧倒的に少数です。