透析・体調管理 PR

【透析患者の不眠】透析患者の不眠の傾向と出来る対策、睡眠薬の注意点

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

透析患者は不眠になりやすく、睡眠薬を常用している人も多いみたいですけど、
最初から薬に頼らずに、生活習慣を見直したり、不眠対策を実行してみて、
それでもどうしても眠れないときだけ、最終的に薬に頼るようにしたらいかがでしょうか?
最終的に睡眠薬を服用する場合、薬を服用することでのリスクも知っておきましょう。

<不眠改善のステップ>
①生活習慣を見直してみる
②不眠対策を行ってみる
③最終手段として薬を使う

不眠改善のためのステップ

生活環境の見直しと不眠対策

①生活習慣を見直してみる □遅寝、遅起きになっていないか?
□規則正しい食事はとれているか?
□適度な運動はしているか?
②不眠対策を行ってみる □寝室の環境を整える(適切な寝具、落ち着く環境など)
朝食にたんぱく質を摂る
寝る前のストレッチ
□カフェインに注意
寝る前の食事は睡眠の質を悪くする
③最終的に睡眠薬を使う ①②を試してみても不眠がつづくようなら最終的に薬を使う
□依存しないように、短期間だけと決める
□薬の害も知る

 

その他の不眠対策

睡眠日誌をつけて不眠の傾向を知る

睡眠日誌とは? ・自分の入眠時刻、起床時刻、中途覚醒の時間と起きていた時間、睡眠薬服用の有無、熟睡感、日中の眠気などを記録するもの
・表形式で1ケ月単位で記入する
睡眠日誌で何がわかるの? ・普段の睡眠の長さや規則性が把握できる
・自分が思っていたよりも眠れてたり、逆に眠れていなかったりを判断することが出来る
・寝る時間や起きる時間など、睡眠の改善点を見つけることができる

睡眠日誌は、パソコンからダウンロードして使うことができます。
≫睡眠日誌について

 

 

透析患者は不眠になりやすい?

透析患者の不眠の原因は? ・透析中に長く眠ることによって、夜間の不眠を引き起こす
・透析を受けていることで、睡眠覚醒のリズムのズレが生じる
透析患者の睡眠の悩みは? ・なかなか寝付けない 67%
・夜中に目が覚める 80%
・早朝に目が覚める 72%
・足のムズムズ感 83%
透析患者の睡眠薬服用率は? ・服用している 33.2%
・服用していない 66.8%
常時服用しているのは、3人に1人くらい
たまに服用するを入れると、もう少し服用率は上がる
透析患者と一般の人との比較は? ・一般→5人に1は不眠経験、20人に1人が睡眠薬を服用
・透析患者→2人に1人が不眠経験、3人に1が睡眠薬を服用
透析患者の不眠の特徴 ・一般の人よりも覚醒反応が多く、睡眠が浅い
・不眠症、睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢運動障害、
むずむず脚症候群、うつ状態を高い割合で合併し、かつ重複している

≫PDF 透析患者と睡眠障害<腎不全を生きる>

 

入眠困難と中途覚醒

私は、入眠困難と中途覚醒、どちらも経験がありますが、入眠困難は早起きをすることで、自然と夜には眠たくなります。朝早く起きると、眠くて遅くまで起きていられないので、翌朝もすっきりと早い時間に目が覚めます。
やっかいなのは、中途覚醒のほうですね。

寝つきが悪い原因は?

寝つきが悪い原因は? ・遅寝、遅起きによる生活リズムの乱れ
・ストレスによる交感神経の過活動
・明るすぎる光
・カフェイン
・うたた寝は、眠気を消し去る
・ 冷え性(深部体温が下がらない)
・室内温度が適切でない(暑すぎる、寒すぎる)

寝つきをよくするには?

・寝る直前までテレビやスマホを見るのは止める
・灯を暗めにして、ゆったり過ごす
・寝る前の瞑想もお勧め
・ぬるめのお風呂に浸かる
・リラックス効果のあるアロマを活用する
・ストレッチをする

 

夜中に目が覚める原因は?

<夜中に目が覚める原因>
・ メラトニン不足で浅い睡眠
・ 酒による覚醒(入眠の3時間前にはアルコールをやめる)
・ 窓からの明かり
・ 真夏の室温
・ 騒音
・ いびきによる酸欠
・ 寝る直前の食事

 

不眠症かどうかの判断

不眠症とは、良質な夜間の睡眠を十分に取ることができず、翌日眠気が強い、ぼーっとする、体がだるいなどがあり、仕事や行動に支障をきたす状態のことです。
自分が、不眠症かどうか分からない場合は、「アテネ不眠尺度」という世界共通の不眠判定法で、判定してみましょう。

アテネ不眠尺度で不眠症にあてはまるかを知る

≫https://asakura-dental.com/img/snore/pdf/pdf01.pdf

 

 

 

 

睡眠薬

睡眠薬の副作用にはどんなものがある?

透析患者、特に高齢の方は効きすぎてしまうことがあるので、注意が必要です。

持ち越し効果 睡眠薬の効果が翌朝以降も続くため、日中にも眠気、集中力低下、ふらつき、めまい、だるさなどが生じる
筋弛緩作用 筋肉が緩む作用がある薬の場合、転倒や骨折に注意が必要
反跳性不眠 睡眠薬を長期間服用した後、服用を中止すると、以前よりさらに強い不眠が現れることがあります。
記憶障害 服用後から寝つくまでにとった行動を思い出せない

透析患者が気を付けるべきことは?

腎臓からの薬剤の排泄が遅れるために、しばしば作用時間が延長し、安定した効果が得られるようになるまでに時間がかかります。
このため、「少ない量から開始し、ゆっくり増やしていく」のが原則です。
一般的には、通常の 2 分の 1 程度の用量から開始し、副作用に十分気をつけて用量を調
整する必要があります。

 

睡眠薬の長期常用は止めるのが難しい

睡眠薬を長期で常用していると、飲まないと眠れないという状況になってしまいます。
睡眠薬を中止するときは、反跳性不眠を避けるために、服用する量を徐々に減らしながら中止にもっていく方法をとります。

睡眠薬と睡眠不足はどちらがリスキー?

睡眠薬のリスク ・睡眠薬の効果が翌朝以降も続くと、集中力が低下する
・依存性がある
・長期服用で、薬をやめようとするとさらに強い不眠になる
・薬の種類によっては。認知症のリスクが高まる
・転倒のリスクがある
睡眠不足のリスク ・集中力が低下し、事故やケガを招きやすい
・インスリンの分泌が悪くなって血糖値が高くなり糖尿病をまねく
・新陳代謝の低下により、体重増加や肥満につながりやすい
・交感神経の緊張状態が続いて高血圧になる
・精神が不安定になり、うつ病・不安障害・アルコール依存・薬物依存の発症率が高くなる
・認知症にかかりやすくなる

睡眠薬と睡眠不足、それぞれにリスクはあります。
私は、2~3日不眠が続き、どうしても今日は眠っておきたいという時だけ、睡眠薬を使うようにしています。
年に2~3回くらいは睡眠薬を使うことがありますが、よっぽどのことがない限り、睡眠薬は飲みません。理由は、安易に飲んでしまうと、飲まないと眠れないようになってしまった経験があり、薬をやめるのが大変だったからです。

たまに夜中に目が覚めて、それから再び眠れなくなることがありますが、すぐに薬は飲まずに、寝るのをあきらめて、本を読んだりしながら2時間くらい起きていて、また再度眠るというふうにしています。夜中に2時間くらい起きていても、トータルで6時間くらい眠れると、大丈夫のようです。

 

まとめ

透析患者は不眠になりやすいようです。眠れないからといってすぐに睡眠薬に頼るのではなく、まずは生活習慣を見直すことからはじめてみましょう。
睡眠薬を飲むときは、薬の副作用のことも知ると同時に、出来れば長期的な服用はさけましょう。長期的な服用は、断薬でたいへんな思いをします。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です