透析患者、特に昼間働いて、夜間透析をしている方は、
慢性的に睡眠不足に陥っているのではないでしょうか?
夜間透析を受けている人は、
透析中に熟睡することや
帰宅後の夜遅い時間に食事をしてすぐに眠る
ということで、さらに眠りにくくなったり、
睡眠の質が落ちるというおそれがあります。
睡眠時間をしっかり確保することは、
とっても大事なことです。
睡眠不足が続くと、体調を壊したり、
免疫力が低くなって風邪をひきやすくなったり、
あまりいい状態ではなくなってきます。
特に眠れなくて、ベッドの中で悶々とする時間は減らしたいですね。
目次
朝食のタンパク質不足で不眠になることがある
睡眠と栄養には、密接な関係があり、
タンパク質不足で、不眠になることがあるようです。
透析患者は、食事制限があります。
タンパク質を摂り過ぎるとリンがあがってしまうので、
タンパク質の摂り方には、慎重になってしまいますけど、
朝食にタンパク質を摂って、質のいい睡眠を確保しましょう。
朝タンパク質を摂ると、ぐっすり眠れる
朝ごはんは、しっかり食べているでしょうか?
時間が無くて、コーヒーにパンだけということはないでしょうか?
不眠の原因は、ひとつだけではありませんが、
朝にしっかりタンパク質を摂ることで眠れるようになることがあります。
朝にタンパク質を摂ることで、
睡眠物質メラトニンの原料になり、
夜ぐっすり眠れるようになります。
メラトニンが不足すると、
寝付きが悪くなったり、
夜中に何度も目が覚める原因になるようです。↓
朝食に卵1個をプラスする
卵のリンとカリウムは?どれくらいかというと、
カリウム | リン | |
卵1個(50g) | 75㎎ | 110㎎ |
卵は、良質なたんぱく質です。
1日1個は食べたほうがいいそうなので、
朝食に食べると決めるといいです。
タンパク質は、焼魚でもいいのですが、
カリウムとリンが少し高めになりますね。
鮭の塩焼き1切れ(70g)で、
カリウム245㎎、リン168㎎になります。
とうふでも試してみましたが、
私の場合、とうふでは不眠解消はできませんでした。
透析患者の不眠
透析患者は以外と不眠に悩んでいる人が多くて、
およそ2人に1人が不眠を経験し、
3人に1人が睡眠薬を服用しているというデータもあります。
透析患者の不眠症の原因は?
・透析中に長く眠ることによって、夜間の不眠を引き起こす
・透析を受けていることで、睡眠覚醒のリズムのズレが生じる
透析患者が睡眠に対して訴える症状は
・なかなか寝付けない 67%
・夜中に目が覚める 80%
・早朝に目が覚める 72%
・足のムズムズ感 83%
などで、これらの症状により
・睡眠時間の減少
・断片的にしか眠れない
・床の中で目が覚めている時間の増加 があるようです
寝付きが悪い原因は主に2つ
メラトニン不足
・メラトニンを作るには、材料であるタンパク質を朝食に摂る
・メラトニンは、深部体温を下げる働きがある
ストレスによる交感神経の過活動
交感神経を鎮めるためには、寝る前の環境にも気を付けたいですね。
特に透析の無い日は、ゆっくりと身体を休めることを心がけたいですね。
寝る直前までテレビやスマホを見るのは止めて、
灯を暗めにして、ゆったり過ごす。
寝る前の瞑想もお勧めです。
その他にも交感神経の緊張を緩める方法として
・ぬるめのお風呂に浸かる
・リラックス効果のあるアロマを活用する
・ストレッチ
・首の後ろを温める
などの方法があります。
その他の眠れない原因
・明るすぎる光
・カフェイン
・ うたたね(眠気を消し去る)
・ 冷え性(深部体温が下がらない)
・室内温度が適切でない
夜中に目が覚める原因
夜中に目が覚めてしまい、
それから眠れないのも辛いものがあります。
<夜中に目が覚める原因>
・ メラトニン不足で浅い睡眠
・ 酒による覚醒( 入眠の3時間前にはアルコールをやめる)
・ 窓からの明かり
・ 真夏の室温
・ 騒音
・ いびきによる酸欠
・ 夜間低血糖を招く夜食の糖質
6時間睡眠が普通になっていませんか?
仕事を終えて、透析施設に向かい、
夜間透析を始めるのは18時くらいになってしまいます。
4時間透析だとしても、
透析が終わるのが22時過ぎ
それから着替えて、帰宅すると23時くらいになってしまいます。
24時に寝て、6時に起きると睡眠時間は6時間しかありません。
6時間睡眠が普通になっている人も多いかもしれません。
6時間睡眠に慣れてしまうと、それでいいと感じるかもしれませんが、
実は、自分で気付いてないだけで、危険レベルなのです。
6時間睡眠を続けていると?
■6時間睡眠の人は、眠気をあまり感じず、
自分で集中力の低下に気付いていない
■睡眠6時間は酒気帯び認知レベル
■記憶力や感情、パフォーマンスにも大きな影響をもたらす
■免疫力が低下し、風邪をひきやすくなる
■高血圧や糖尿病といった慢性疾患のリスクが上昇する
まとめ
昼間働いて、夜間透析を受ける透析患者は、
睡眠時間の確保が問題ですね。
透析日でも、何とか睡眠時間を7時間は確保したい所ですが、
それが無理なら、
非透析日には、十分な睡眠時間を確保するようにしたいものです。
睡眠時間が短いうえに、
ベッドに入ってもなかなか眠れないとなると、
すごく焦ってしまいますよね。
私は、朝のタンパク質摂取は、すごく効果がありました。
朝食に卵を1個プラスするだけで、
すごく寝付きがよくなり、
中途覚醒もなくなり、
連続して、ぐっすり眠れるようになりました。