自分の現在の血管の状態を知っていますか?
私の通院するクリニックでは、定期的に脈波の検査があります。
シャント以外の腕と、両足に血圧計を巻き付けて
ギューと締まるヤツです。
長期透析患者は、血管が石灰化して固くなり
透析が長いほど、血管の状態が悪くなるそうです。
目次
・ABI検査(血管詰まり)
・PWV検査(血管の硬さ)
■両手・両足の血圧を測り、足と手の血圧を比べる検査
■両手と両足の4か所に血圧計を巻いて血圧を測ります。
(透析患者の場合は、シャント側の手以外なので、3ケ所ですね)
■もし心臓から出た血管の途中に狭窄があると、
足の血圧の方が手の血圧に比べて低くなり、病気であるということがわかります。
■手の血圧に比べて足の血圧が90%以下になると、足に狭窄があると言われており、
このABI検査は短時間でPAD(末梢動脈疾患・足や手の動脈硬化によって様々な症状をひき起こす病気)があるかないかを診断できる検査。
ABI(血管詰まり)検査とは?
■ABI検査➡足の動脈が詰まっていないか?調べる検査
足首の血圧を横になった状態で測定すると、健康な人では腕の血圧と同じくらい、あるいは少し高い値となります。
しかし足の動脈が詰まっていると、腕の血圧に比べて足首の血圧は低くなります。そのため「腕の血圧」と「足首の血圧」の比をみて足の動脈の詰まりを診断するというもので、その値が0.9未満であると詰まっている可能性が高く、その値が低いほど重症になります。
足関節上腕血圧比(ABI)
ankle-brachial pressure index)
(足首 上腕 血圧 指標)
基準値は?
ABI評価基準
0.9<ABI<1.4 | 正常 |
---|---|
ABI≦0.9 | 末梢動脈疾患の疑い |
ABI≧1.4 | 石灰化(カフの閉塞不良) |
PWV検査とは?
■Pulse Wave Velocity
(脈 波 速度)
PWVとは、血管の硬さを調べる検査
■ 心臓の拍動(脈波)が動脈を通じで手や足に届く速度のこと
■ 動脈壁が厚くなったり、硬くなったりすると、
動脈壁の弾力性がなくなり、脈波が伝わる速度が速くなる
PAD(抹消動脈疾患)とは?
PAD➡末梢動脈疾患(Peripheral Arterial Disease)
足の血管に動脈硬化が起こり、
血管が細くなったり、詰まったりして、足に十分な血液が流れなくなることで発症する病気
症状
・歩行時に足がしびれる
・痛い
・冷たい
病気が進行すると
・歩けなくなる(間欠性跛行)
・じっとしていても足が痛むようになる
・足に潰瘍ができたり、壊死したりすることもある
・ひどい場合は足を手術しなければならなくなることもある
また、動脈硬化は全身的に進行するので、
足の動脈硬化は、心臓や脳の動脈硬化にもつながり、
狭心症や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こすこともある。
透析患者さんの動脈硬化は、血管の石灰化が大きく関係している
■腎機能が正常な患者さんの動脈硬化
血管の内側にコレステロールや脂肪が沈着して、
血管の内膜が厚くなり、血管内腔がせまくなることで、閉塞がおこる。
■透析患者さんの動脈硬化の特徴
・ミネラル(リン・カルシウム)の代謝バランスが崩れた結果、生じる血管の石灰化が多くみられる。
・石灰化が起こると血管は硬くなってもろくなり、血管壁が破れる場合がある。
血管が石灰化して硬くなると?
■心臓や脳に栄養を送る血管が詰まりやすくなり、
心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなる
■足の血管が細くなると、
歩行時の痛みや、足先の血行不良の原因となり、ひどい場合は壊死(えし)する。
動脈硬化によって引き起こされる主な病気
■頭部➡ 脳梗塞、脳出血
■心臓➡ 心筋梗塞、狭心症
■足 ➡ 末梢動脈疾患(PAD)
動脈硬化予防の為に
カルシウムとリンの管理を良くすることが重要
■カルシウム・リンのコントロール(十分な透析、食事管理、 確実な服薬)
■ 血圧のコントロール(水分や塩分の摂りすぎに注意)
■禁煙する
■ 運動(しっかり歩くことで血流がよくなる)
血管にいい食べ物
血管をケアする効果 | |
青魚 (イワシ、ブリ、サバ、サンマ、アジ) |
・悪玉のLDLコレステロールを減らす ・中性脂肪の合成を抑える ・血管拡張作用で血流を促進する ・血圧調整 ・血栓を予防する ・血管内皮細胞の炎症を抑えて修復する |
大豆 (若々しい血管を作る) |
・コレステロールの排出を促し、中性脂肪やインスリンの血中濃度を下げる ・血圧の上昇を防いで動脈硬化を予防する ・コレステロールを減らし、血液の凝固を防ぐ ・体脂肪の燃焼を促して、肥満や高脂質異常を防ぐ ・ホルモン不足を補い、骨からのカルシウム流出を抑える |
酢 (血管をトータルにケア) |
・脂質や糖の代謝を促進して、血液をサラサラする。 ・強力な抗酸化作用で、悪玉のLDLコレステロールの酸化を防ぐ。 ・血管の老化を防いで動脈硬化を予防する。 ・肉類や糖質の摂り過ぎにより、酸性に傾いた体を弱アルカリ性に戻す。 |
海藻 (血管の老化を予防) |
・塩分を体外に排出し、血圧を下げる。 ・小腸内でナトリウム(塩分)とくっつき、排出を促す。 ・腸内の悪玉コレステロールを吸着し、排出する。 |
しょうが (血管修復効果で動脈硬化を改善) |
・しょうがの皮の近くに含まれる「ジンゲロール」という成分には、血管ケアに優れた作用がある ・加熱したり蒸すことで「ショウガオール」が発生。ショウガオールには、傷ついた血管を修復する作用があるため、動脈硬化の予防や改善に効果的です。 |
玉ねぎ (血液サラサラ効果) |
・強い抗酸化作用により、血管の老化を防いで高血圧や動脈硬化を予防する。 ・血液を固まりにくくして血栓を予防する。 ・血管の状態を健康に保って、動脈硬化を予防する |
血管に負担をかけない食べ方
血管に負担をかけない食べ方
・野菜から先に食べて、ごはんを最後に食べる
(理由は、野菜から先に食べることで、食後の血糖値の上昇を抑えることができる)
・早食いしない
・規則正しい食事
・就寝前の食事を避ける
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